注目される「ペットテック」市場の拡大2020.11.16
いま、世界中のペット市場で注目されているのが「ペットテック」と呼ばれるIT技術を活用した新しい商品やサービスです。
北米ではすでに4500億円を超える市場規模があり、日本でもここ数年で急速に拡大しています。
「ペットテック」の商品やサービスとしては、次のようなものがあります。
【見守りカメラ】
飼い主が不在のとき、家庭内でのペットの様子を撮影し、飼い主に送信したり記録したりします。最近は自動追尾機能でペットをいつでも見られるようにしたり、AIで犬が飼い主とのコミュニケーションを求めている場合にスマートフォンに通知したりする商品もあります。
【猫用スマートトイレ】
猫の尿の量や回数、体重などを自動的に測定するトイレです。2匹以上の猫を飼っている場合に対応し、猫を顔認証で識別したり、首輪にバッジをつけて識別したりする機能も登場しています。
【ペットロケーター】
ペットに装着し、迷子になっても居場所(ロケーション)が探せるようにした装置です。GPSを採用したものや、Bluetoothの発信機から出る電波を近くのスマートフォンで受信するものがあります。
【スマートフィーダー】
自動給餌器のことです。決まった時間に決まった量だけペットフードが出てくるようセッティングでき、飼い主が不在のときに便利なほか、ペットの健康管理にも役立つとされます。
【スマートトイ】
スマホなどで操作してペットを遊ばせるおもちゃです。運動不測の解消などに効果的とさされます。
【シッター代行マッチング】
飼い主に代わってペットを散歩させたり、留守にする時に預かってくれたりするシッターを探す、いわゆるCtoCのマッチングサービスです。
【オンライン医療サービス】
地域の獣医や動物病院を探せるほか、オンラインで相談や診察を行うサービスです。
どこまでを「ペットテック」とするかは国や調査によって様々ですが、世界中で多くのベンチャー企業が参入し、新しい商品やサービスがどんどん登場しています。
背景にあるのは、インターネットやAI、IoTなどの急速な技術進化とともに、ペットを家族と同様の存在と考える人が増えていることでしょう。
北米ではすでに、「ペットテック」の市場規模が2018年45億ドル(約4500億円)に達しており、2025年には200億ドル(約2兆円)まで成長すると言われています。(Global Market Insights, Inc.のレポートによる)。
日本では、矢野経済研究所が「ペットテック市場に関する調査」(2019年)を公表しており、2018年度のペットテック(ペット×IT)市場規模は7億4000万円、2023年には50億円規模まで成長すると予測しています。
図表 日本における「ペットテック」市場の規模
※https://www.yano.co.jp/press-release/show/press_id/2250
アメリカに比べると規模がかなり小さい感じがしますが、この調査では自動給餌機や、見守りカメラでもペットの映像を送信するだけのものなどは除いています。
また、日本で「ペットテック」市場が本格的に成長をはじめたのは2016年頃からのことで、本格化はこれからでしょう。
例えば、2019年に改正動物愛護法が成立し、2022年にも犬や猫に所有者の情報を記録した「マイクロチップ」の装着が義務付けられる見込みです。
こうした動きが今後、日本における「ペットテック」市場の拡大の追い風となると思われます。
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