世界のペット事情(2)アメリカ2024.5.16
ペットを愛する人は日本だけでなく世界中にいます。このシリーズでは各国におけるペット事情を取り上げてみます。今回はアメリカです。
アメリカはおそらく世界最大のペット大国です。人口が3億3500万人(2023年10月米統計局推計)と日本の3倍ほどで、ペットの飼育数も日本とは桁が違います。
日本は、一般社団法人ペットフード協会のデータによれば犬が684.4万頭、猫が906.9万頭です(2023年)。
一方、Health for Animalsというベルギーに本部をおく動物愛護団体によれば、アメリカは犬が8500万頭、猫が6500万頭となっています(2022年)。
これらはあくまで推計で、データ元によって数値は異なったりしますが、いずれにしろアメリカにいるワンちゃん、猫ちゃんは数千万単位であるのは間違いありません。
https://healthforanimals.org/reports/pet-care-report/global-trends-in-the-pet-population/
また、米国ペット用品協会(American Pet Products Association:APPA)の最新データ(2023年)では、アメリカ国内の全世帯の66%にあたる8690万世帯がペットを飼っているそうです。
ペットの種類では犬(6510万世帯)、猫(4650万世帯)がダントツですが、他には淡水魚(1110万世帯)、鳥(610万世帯)、爬虫類(600万世帯)が続き、さらには馬(220万世帯)もかなり飼われています。日本では個人が馬をペットとして飼うというのはほとんど聞きません。
https://www.americanpetproducts.org/research-insights/industry-trends-and-stats
同じくAPPAのデータで注目されるのはアメリカでペットを飼う人の年齢層です。
1981年以降生れで2000年代に成人したり社会人となったりした「ミレニアル世代」が33%と最も多く、ミレニアル世代よりさらに後の1996年以降に生まれた「Z世代」を合わせると全体の5割ほどにもなります。
こうした若い層はペットの健康などに関心が高く、高品質の原材料を使ったペットフードやサプリメント、オーガニック素材や天然素材を使ったシャンプーなどグルーミング製品にお金を惜しみません。
https://www.americanpetproducts.org/research-insights/industry-trends-and-stats
そのためアメリカのペット市場は急速に拡大し続けており、APPAの推計では2024年に806億9000万米ドル(1ドル=150円として12兆1000億円)の市場規模が2029年には1032億7000万米ドル(同15兆5000億円)となり、その間の年間平均成長率は5%を超えるそうです。
ちなみに日本のペット関連市場の規模は2024年で1兆8730億円であり(矢野経済研究所の予測)、やはりアメリカとは桁が違うようです。
もうひとつ、アメリカのペット事情で注目されるのが、ペットをどこから迎えたかという入手方法です。
日本ではペットショップで購入するケースが多いと思いますが、アメリカでは犬、猫とも4割は保護犬、保護猫であり、そのほか猫ちゃんについては迷子猫も2割以上います。
https://humanepro.org/page/pets-by-the-numbers
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