ペットの殺処分について2018.10.23
人間とペットとの関係で忘れてはならないのが、いわゆる「殺処分」です。
「殺処分」とは、人間にとって不要となった動物や人間に害を及ぼす動物を、人為的に死に至らしめることです。
かつては動物愛護法によって、都道府県等は犬や猫の引取りをその所有者から求められたときは、引き取らなければならないことになっていました。
そのため、40年以上前には、殺処分される犬や猫が年間120万頭を超えていたこともあります。
その後、2013年の動物愛護法改正により、飼い主に終生飼養の努力義務が課されました。これにともない、老齢・疾病が理由だったり、譲渡先を見つけるための取組を行っていない場合、自治体は引き取りを拒否できるようになり、殺処分の数は次第に減ってきていました。
しかし、今でもまだ年間10万頭を超える犬と猫が自治体に引き取られ、その半分が殺処分されています。
図表 平成28年度の犬・猫の引取り状況
犬 | 猫 | 合計 | ||||||
引取り | 処分 | 引取り | 処分 | 引取り | 処分 | |||
返還・譲渡 | 殺処分 | 返還・譲渡 | 殺処分 | 返還・譲渡 | 殺処分 | |||
41,175 | 30,500 | 10,424 | 72,624 | 26,886 | 45,574 | 113,799 | 57,386 | 55,998 |
※環境省「平成28年度犬・猫の引取り及び負傷動物の収容状況」
また、殺処分を減らすこと自体は正しいとしても、性急に「殺処分ゼロ」を目指すことによる弊害も指摘されています。
いまや多くの自治体が「殺処分ゼロ」を掲げていますが、数値目標だけが独り歩きし、実態としては動物愛護団体に殺処分の対象となるような犬・猫が引き取られて行っているケースも多いといいます。
そして、動物愛護団体においても受け入れ能力をオーバーし、飼育環境が悪化したり、人員や資金面で行き詰るケースもあるようです。
そもそも、ペットとしての犬や猫は、人間が長い年月をかけて野生動物からつくりだした存在です。
殺処分の原因をつくり出しているのもある意味、無責任な飼い主による飼育放棄やファッション化しているペット・ブームなど、人間の側の問題でしょう。
自分のペットとの関係を大切にするとともに、社会全体におけるペットの問題についても目を向けていきたいものです。
ペットの遺骨・遺灰・毛からダイヤモンドを造るなら
プレシャスワンにおまかせください。