ペットカフェ、ペットレストランのあり方(4)2019.2.6
動物との触れ合いを売りにするペットカフェ、ペットレストラン。犬や猫のようにペットとして長年飼われてきた動物はまだしも、自然動物の場合には一層の配慮が必要です。最近も、カワウソの商業取引禁止が話題になっています。
- カワウソブームに沸く日本
ペットとして飼われる動物は、時代によっても国・地域によっても様々ですが、日本では近年、「エキゾチックアニマル」と呼ばれる外国産の野生動物がブームになっています。
中でも、可愛い仕草などから人気を集めているのがカワウソです。
カワウソ人気を象徴するのが、全国の水族館や動物園で飼育されているカワウソのナンバーワンを決める「カワウソゥ選挙」。
2017年10月に行われた第1回目の総投票数は51万票、2018年10月に行われた第2回目も38万票に達しています。
※http://www.sunshinecity.co.jp/campaign/cp/ikimonoaz_kawauso-senkyo/
カワウソをペットとして飼う個人やカワウソペットも4、5年前から急増中。
国際的な野生生物取引について監視を行っているNGO「トラフィック」の報告書では,カワウソを展示しているカワウソカフェやカワウソカフェ類似施設が日本に少なくとも 10 カ所存在し、いずれも 2015 年以降に開業しており、少なくとも合計 32 頭のカワウソが展示されているそうです。
※https://www.wwf.or.jp/activities/data/20181019_wildlife01.pdf
- ワシントン条約で商業取引禁止の動きも
こうしたブームに伴い問題になっているのが、カワウソの違法な取引です。
東南アジア原産のコツメカワウソはワシントン条約で国際取引が規制されており(輸出国の許可があれば可能)、2015~17年に東南アジアで保護された59匹のうち32匹は日本向けだったといいます。
昨年も、コツメカワウソを無許可で輸入したり、キャリーバッグで密輸しようとした事件を警視庁が相次いで摘発しています。
タイなどでは数千円で取引されている個体が、日本国内では100万円を超す価格で販売されたりしている事情が背景にはあるのでしょう。
最近、東南アジアなどにすむコツメカワウソとビロードカワウソの2種類について、絶滅の恐れが強まっているとして、ワシントン条約で商業目的の国際取引を禁止する動きが出ています。
また、カワウソは本来、淡水を好み、最大15匹のファミリーで暮らす性質があり、展示や飼育において十分な配慮が必要です。
繰り返しになりますが、ペットとの付き合い方には「可愛い」というだけでなく、十分な理解と節度が欠かせないと思います。
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